クリスマスシーズンや年末年始は、世界的に物量が増加して海外から日本への国際配送が遅延する傾向にあります。
BUYMAの国内バイヤーをしていると、発送期限に間に合うのか?お客様の希望日までに届けることができるのか?ヒヤヒヤしますよね。
BUYMAのバイヤー歴8年の私が、取引きキャンセルを出さないために気をつけていることをシェアするので参考になれば嬉しいです。
ブラックセール以降、お客様の購買意欲はどんどん加速!売れるこの時期のチャンスを逃さないように頑張っていきましょう♡
配送遅延の主な原因は?
ショップからの発送遅れ
11月のブラックフライデーのセール時期以降、クリスマスシーズンに向けて、海外の買付け先ショップは大忙し。
通常よりもショップからの発送までに日数がかかるケースも多いです。
いつもなら買付けの翌日には発送されているショップでも、買付けからの発送連絡が1週間後だったりといつもより日数がかかるのも地味に痛手になり遅延の原因に。
国際配送の物量増加による遅延
2021年はチキンショックやポテトショックなんて言葉があるくらい、各業界で世界的に国際配送で遅延がおこっています。
今年に限らず、例年でも年末年始は物量の増加で船便も空輸便も海外からの荷物は止まったり、遅延しやすいです。
買付け先からの発送方法は?
まず、買付け先ショップからの発送方法は大きく分けて2つあります。
各国の郵便局系の配送会社(アメリカならUSPS、イギリスならRoyal Mailなど)か、民間の配送業者(DHLやFedex、UPSなど)です。
郵便局系の配送会社の場合は、通常便と速達便とありますが、どちらでも大幅に遅延する可能性はあります。郵便局系の配送会社の場合は、追跡はできても、日本に入ってくるまでの日数にバラつきがあり、日本に到着するまで日にちが読みづらいです。通常2〜3週間ほどの到着が、この時期には1ヶ月以上かかることもあります。
民間の配送業者の場合は、ほとんど遅延がないのでこの時期でもスムーズに届きます。
配送業者がパッケージを受け取った段階で配達日の目安も表示されることが多いので、安心です。とはいえ、件数も増えれば、なかには数日ほど遅延することはあります。例えば、本来なら日本へ直行するはずの荷物が、別の国を間違って経由してプラス2〜3日かかることはよくあります。とはいえ、その程度の遅延日数で済む事がほとんどなので安心できます。
上記の配送方法を踏まえた上で、遅延が予想されるショップや発送方法の場合、事前にできる対応をすることで、取引きの強制キャンセルや延長申請の拒否などによって在庫を抱えるリスクを減らすことができます!
対策1:お客様へのアナウンス
基本的に、お日にちは余裕を持った日数で伝えましょう。
お客様からお日にちについて注文前に問い合わせがあった場合、この時期は遅延しやすいことを前提に、クリスマスプレゼントに欲しい人や、連休前までに欲しい人などお客さまの希望日が近い場合は、通常の所要日数より多めに伝えることが必要です。
ギリギリお届け可能な場合でも、国際配送の過程では何があるか分からないので、お日にちの確約はできないことを事前に了承の上で注文をいただく事が大事です。
対策2:事前の延長申請をする
明らかに遅延が予想される買付け先ショップの場合は、ご注文確定の段階で商品の買付け前に先に延長申請をするケースもあります。
私は面倒くさがりなので、現在は遅延の少ないショップの取り扱いが多いので、一部の買付け先ショップの時にこの方法を使う場合もあります。
確実に遅延が予想されるショップや、プレオーダーでショップからの発送に日にちのかかる商品の場合は、お客様にお日にちの了承確認の意味をかねて、ご注文確定段階ですぐに延長申請を行なっています。
もしこの時点で延長拒否されるようであれば、どうせ発送期限の時にキャンセルになる取引きだったと、早い段階で判明しますしね。
商品の買付け前であれば在庫を抱えるリスクも減りますし、お客様も希望日に間に合わない商品を待つより、他の商品を検討できるしWin-Winかなと思って、スパッと諦めもつきます。
対策3:オプションの配送方法の提案
買付け先で配送方法を選べる場合は、お客様にプラス料金を負担いただけるように事前に商品ページにオプションで配送方法の追加をしておきます。
急ぎのお客様であれば、プラス料金を支払って速達便を利用されるでしょう。
BUYMA初心者のお客様にもわかりやすいように商品ページにも注意書きなどをして、配送遅延のクレームをカバーできるような事前対策も大事です。
今年、実際にあった配送トラブル
ケース1
イギリスの買付先ショップからの発送連絡から10日以上たっても何一つ追跡が更新されず、追跡番号で検索しても該当なしのまま。
これまで何度も利用しているショップで、いつもは翌日には追跡反映していたのになぜ?
◆考えられる要因◆
・これは発送すらされていないのでは?
・もしくは追跡番号が違うのでは?
・買付け先がラベルを発行しただけで、運送業者の回収時点で紛失したのでは?
など様々な要因が考えられました。
買付け先ショップも「ちゃんと発送したから、X月X日まで(約1ヶ月後の日にち)に届かなかったらまた連絡してね!」という軽いテンプレメッセージで返信があり、説明してもラチが明かず、海外のショップのカスタマーは対応が悪いショップもあるので、こんなこともよくあります。
結局、このケースでは発送から2週間後に急に日本到着の追跡情報が反映!
日本に無事に到着しました。
単純に、イギリス国内でスキャンをされず(もしくはラベルのスキャンエラー)のまま輸送され、日本に到着したという感じでした。
日本での追跡が反映するまでは、紛失なのかどうかも定かではなかったのでお客様にどう説明しようか、、という感じでしたので、キャンセルにならず、無事にお届けできてよかったケースです。
ケース2
アメリカからの荷物が行方不明になりました。
追跡上では、某配送会社がパッケージをショップから受け取ったところで追跡がストップ。通常なら4日以内には日本に到着するはずか、何日経っても動かず、追跡情報で表示されている日本への配達予定日を過ぎても全く追跡の更新のないまま。。
◆配送会社とショップへの調査依頼◆
某配送会社の日本のカスタマーサービスに調査依頼をしたけれど、『追跡情報の表示のスキャンが間違っているだけで荷物は受け取っていない、ショップに再発送してもらってくれ。』と言われました。
ショップ側は、『確実に商品は発送したから配送業者の問題だ』と言い張り、どちらも別の主張をするので私ももうお手上げ状態で一向に解決せず。
しかしこの時は結局、ショップ側の言い分が正しかったようで、配達予定日をだいぶ過ぎてから、急に某配送会社のHUBセンターで荷物の更新が再開されました。
日本人担当者だし親切で信用できる!と今まで私は思っていましたが、日本人の担当者ですら立場によって言い分が変わることもあり、一筋縄では解決しないこともありますね。
まとめ
セール時期(11月)から年末年始(2月)の国際配送の遅延は毎年よくあること。
国際配送の遅延はバイヤーのせいではない!
悩んで追跡をにらめっこしても状況は変わらないので、お客様対応のテンプレを充実させてトラブルにかかる時間を減らしたり、事前にできる対策は取っておいて、配送遅延のストレスに心を持っていかれすぎないことが大切です。
お客様の商品が少しでも早く、無事に日本へ届くように祈る日々です!